お客様名 | オレンジホームケアクリニック |
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事業内容 | 在宅医療(訪問診療) |
導入した業務 | 避難者やボランティアの情報管理・共有 |
URL | https://orangeclinic.jp/ |
能登半島地震の支援活動でkintone導入のご支援をさせて頂いたオレンジホームケアクリニックの浪花様に、導入の経緯や活用方法、導入後の効果についてお話を伺いました。
オレンジホームケアクリニック様は、2024年1月1日に発生した能登半島地震で、災害の地における「暮らしの医療」を軸に在宅医療現場を含むあらゆる方々の暮らしのサポートに尽力されています。
活動の中で「法人の枠を超えて団体化してきたため新しくシステム化したい」とのご相談をうけ、輪島の医療ボランティアの情報共有システムの構築をご支援させていただきました。
能登半島地震の支援活動では、避難者やボランティアの情報がバラバラで管理されており、スケジュール管理や記録の集計にもすごく手間がかかっている状況で、こうした課題を早急に解決する必要がありました。
そのため、短期間で必要なアプリを作れる手軽さや、運用しながら柔軟にカスタマイズできる点、さらにサイボウズさんの災害支援プログラムによるkintoneアカウントの無償提供といったきっかけが重なり、本格的にkintoneを導入することにしました。
kintoneの特徴である迅速なアプリ作成と改修の柔軟性を活かして、粗い状態のアプリを迅速に作り、現場の担当者に実際に使ってもらいながら、フィードバックを受けて修正を繰り返すことができました。具体的には、打合せからわずか10日間で6つのアプリを現地で運用できる形まで仕上げました。
その結果、避難者の人数や滞在場所をリアルタイムで記録・管理できるようになり、ボランティア間の情報共有がスムーズになったり、スケジュールが可視化されたことでボランティア全体の活動計画が調整しやすくなり、支援活動全体の効率化に繋がりました。
kintoneを活用する際には、現場のやり方をすべて変えるのではなく、既存のツールとうまく組み合わせて使うことを意識しました。たとえば、現場で利用されているホワイトボードはそのまま残し、写真を撮ってkintoneに保存することで、その場にいない人でも過去の情報を確認できる仕組みを取り入れました。
また、できるだけ視覚的に分かりやすいように意識しました。たとえば、プラグインを活用してスケジュールを視覚的に分かりやすくしたり、クロス集計機能を利用して日々の避難者の滞在人数を管理できる仕組みを作りました。これにより、情報共有がスムーズになり、計画の作業効率も大幅に向上しました。
急遽決まったkintoneの導入にも関わらず、初期の立ち上げから、運用に入ってからの要望にも柔軟に対応してくださり、とても助かりました。
災害の現場は混乱しており、こちらから要求する内容も抽象度が高く開発される方も大変だったかと思います。それにも関わらず、こちらの要求を汲み取って頂き、それに対する提案も多くして頂き、とても有り難かったです。
災害時以外でも、アプリ開発などをお願いしたくなりました。
●ノベルワークス担当者のコメント
有事の際、弊社のようなシステム開発会社がどのような支援ができるのか、以前より課題として認識していましたが、今回サイボウズ災害支援パートナーとしての活動を通じて自分たちがやるべきことが少し見えてきたように感じています。
また、kintoneは簡単に業務アプリを作成・改修できるため、じっくりと要件を確認することが難しい場合にも「まずアプリを作る」&「使いながら改修していく」というアジャイル的な開発を行うことに適していると改めて実感しました。
※良ければ、こちらもご覧ください 👉 能登半島地震における支援活動の記録 by ノベルワークス
記事公開日:2024年12月03日