公開日:
2025/05/30

お客様名
富士金属株式会社
事業内容
トランスファープレスによる超深絞りプレス加工や精密絞り加工による自動車部品等の金属プレス部品の製造・販売
導入した業務
製造トレーサビリティ
製造現場の生産管理とデータ活用の強化を目指してkintoneを導入された富士金属株式会社の情報システム推進課の安田さまと桝井さまに、導入の背景、活用方法、導入後の効果についてお話を伺いました。
従来、製造現場では生産実績を手書きで記録し管理を行っていました。
お客様からの問い合わせに迅速かつ正確に回答するため、またトレーサビリティの確保や改善施策の推進のため、情報の見える化が強く求められていました。
特に以下の課題が大きな導入のきっかけです。
トレーサビリティ(生産履歴・製造条件など)問い合わせへの迅速回答
紙・手作業による集計作業の負担と非効率さ
改善施策を支えるデータ分析基盤の不足
業務記録の電子化を進める中で、材料ロットの入荷時に貼付されるラベル情報を正確かつ効率的に記録することが求められていました。
従来は、ラベルに記載されたロット番号や重量を紙に転記していたため、手間やミスが発生しやすい状況でした。
スキャンしたラベル画像から情報を自動で抽出・登録できるAI-OCRプラグインを独自に開発。
ラベルの書式のばらつきに対応するため、読み取り処理にもAIを活用、補正機能を取り入れています。
これにより、現場でスキャンされたロット情報が、OCR処理を経て自動的にkintoneへ登録されるようになり、入力ミスの削減や作業効率の向上につながりました。
この仕組みは現在、材料入荷時の実運用プロセスに組み込まれており、日常業務として活用されています。
また、導入後は以下のような効果も得られています。
ロットごとの情報を即座に特定できるため、問い合わせ対応が迅速に
転記作業や集計業務の工数削減、記録ミスの低減
蓄積データの活用による、トレーサビリティ強化と要因分析の精度向上

現場ではPCとタブレット、ハンディ端末を用途に応じて使い分け、入力者のミスを最小限にするため、以下の工夫を行いました。
バーコード徹底活用とAI-OCRによる自動認識で手入力を極力減らす
シンプルな画面設計で入力項目数を最適化
導入時はフロー図や画面を見せながら現場と議論し、すぐにフィードバック・改善を実施

今後は、現在モデル導入中の機能を全商品に展開し、さらに以下の分野へと広げていく予定です。
材料検査表のデータ化
プレス機別の生産高集計・原価計算
作業日報のシステム化(開始・終了時間の記録)
設備異常報告用アプリの開発
さらに、人事系の社員台帳や研修記録管理、会議室予約管理といった他部門への展開も視野に入れています。
将来的には、IoTによる設備稼働状況の自動連携や、デジタルサイネージを用いた現場情報の可視化なども検討されています。
当初は重厚長大なシステム提案を懸念していましたが、実際には現実的で実現可能な提案をいただけました。
特にAI-OCRを独自開発しプラグインとして組み込む提案は、他社でも活用できる可能性を感じるほど面白く、かつ現場にフィットしたものでした。
また、以下の点を高く評価いただきました。
要件をすぐに反映できるスパイラル開発
汎用的な独自プラグイン活用によるコスト抑制
提案段階から開発・運用まで一貫して伴走してくれる安心感
今後は、小規模改修の継続的なサポートに加え、カスタマイズやプラグイン選定に関するコンサルティング的な支援を期待されています。
今回のプロジェクトでは、AI-OCRプラグインを独自に開発し、既存ツールでは実現しにくい柔軟な運用を実現できたことが大きな成果でした。
現場の意見を取り入れながら短期間で開発・導入を進められたことを嬉しく思います。
今後もお客様の業務改善に寄与できるよう、最適な提案と支援を心がけてまいります。
