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【AI時代の開発】システム開発の「手段の目的化」を防ぐ成果報酬型という選択肢👆

満村

2026/03/11

【AI時代の開発】システム開発の「手段の目的化」を防ぐ成果報酬型という選択肢👆

『プログラミングすること自体に、そんな大きな価値なんて感じていないんです』 代表の満村はそう言い切ります。その真意は、この業界が長年抱えてきた「作ること(手段)が目的になってしまう」という構造的なバグへの違和感と、未来への強い覚悟が込められています。

今、ノベルワークスが挑もうとしているのは、長らくこの業界で「定説」とされてきた「作業した時間に対してお金を払う」という報酬体系を根底から覆す、システム開発の新しい在り方です。

なぜ私たちは、安定した「時間の切り売り」を捨て、あえて険しい道を選んだのか。AIが「作る」を担う時代、顧客とエンジニアが同じゴールを見据えるための「仕組みのアップデート」について、満村が語ります。

■ この記事の3つのポイント👆

  1. 【脱・人月】 「時間の切り売り」が招く目的のボヤけを解消し、対価の基準をアップデートする。

  2. 【AI共生】 「作る」ことをAIに委ね、人間は「顧客と共に課題の本質を考え抜く」ことに命をかける。 

  3. 【共創】 「納品」をゴールにせず、顧客のKPI(成果)を共通言語に、リスクも果実も分かち合う。

1、「人月商売」という仕組みが、真の目的をボヤけさせてしまう

―― そもそも、なぜ「成果報酬」という形に行き着いたのでしょうか?

  従来のIT業界では、長年「何時間作業したか」を対価とする「工数見積もり」が当たり前とされてきました。しかし、この「何を基準に対価を払うか」という設計が古いままであることこそが、最大の課題だと感じています。

この仕組みの下では、大手から下請けへと案件が流れる多重構造が生まれやすくなります。すると、実際に手を動かす開発者に届くまでに情報の鮮度が落ち、エンドユーザーの真の目的(KPI)がボヤけてしまうのです。

現場に届く頃には、「実情を反映していない、形だけの仕様書」をいかに期限通りに作るか、という作業に終始してしまう。これでは、誰も悪くないのに、誰も幸せになれない。 「直接お客様と対話し、ダイレクトに価値を届けたい」。その想いが、ノベルワークス創業の原動力であり、今回の「成果報酬型」への完全移行という決断に繋がっています。

2、「作る」工程の価値が転換する、AI時代の真実

―― 2022年の生成AI登場は、その構想にどう影響しましたか?

AIの登場によって、私の構想は「確信」に変わりました。 今やAIがコードを生成し、実装スピードを劇的に向上させています。これは単に「作業が楽になる」ということではありません。

「作ること」に必死にならなくて済む分、お客様が本当に解決したい課題や、導入後のKPIを一緒に考え抜く時間が作れるようになった、ということなんです。

開発効率が上がった今、旧来の『作業時間=対価』という考え方のままでは、早く効率的に問題を解決するほど報酬が減るという矛盾が生じます。AIという相棒を得たからこそ、私たちは「作業」を売ることから解放され、より本質的な「お客様の成果」にフルコミットできる時代になったのです。

3、「手段の目的化」を脱し、双方が同じゴールを見据える契約へ

―― 従来の開発と成果報酬型開発では、仕組みとして何が一番違うのでしょうか?

最も大きな違いは、「手段を目的化させない」という点にあります。

従来のシステム開発は、いわば「労働力の提供」に対する契約でした。エンジニアは「仕様通り・期限通り」に作ることに必死になり、お客様側も「システムを作ること」自体が目的になってしまう。この「いつまでに何を作るか」が対価の基準である限り、納品した瞬間にゴールを迎えてしまいます。

しかし、本来システムはビジネスを成功させるための「手段」でしかありません。 私たちの掲げる「成果報酬型」は、最初に「このシステムによって、何をどこまで達成するのか」という共通のKPIを定め、それを報酬の基準にします。

目標達成に必要であれば、アプリを3つ作ろうが5つ作ろうが、それは手段に過ぎません。対価の基準をKPI達成に置くことで、初めてエンジニアとお客様が同じ船に乗り、同じゴールを全力で目指せるようになる。 これこそが、これからのITプロフェッショナルが持つべき誠実さだと考えています。

(※注:成果報酬の適用条件やKPIの設定基準は、プロジェクトの性質により個別に協議・決定いたします)

4、効率性の先にある「本当の価値」を見つめてほしい

―― 成果報酬型になると、お客様との向き合い方も変わりますか?

はい。お客様にも、共に「価値を再定義する」覚悟を持っていただきたいと考えています。

現状、多くのお客様が「入力のしやすさ」や「画面の使い勝手」といった、目に見える「効率性」ばかりをシステムに求めてしまいがちです。もちろんそれも重要ですが、それはあくまで表面的なスペックに過ぎません。 システムは使ってみて、初めてビジネスに変化をもたらすものです。「作る前のスペック」だけで判断するのではなく、「導入後にどんな成果(KPI)が出たか」で価値を測る。 この視点の転換を、私たちと一緒に進めていただきたいのです。

そのためには、会社の歴史や、なぜその課題が生まれたのかという「想い」まで深く語っていただく必要があります。また、現場の熱量を削がず、意思決定を加速させるために、ぜひ決裁権のある方にも議論の場に加わっていただきたい。変化の激しい時代において、意思決定の遅れという「時間のロス」は最大の損失だからです。

5、エンジニアよ、「人間味」を磨け。AIにできない領域へ

―― これからのエンジニアに必要な能力は何だと思いますか?

技術を極めるのは前提として、これからは「組織の行間を読み解く力」が不可欠です。 AIは論理的で正確ですが、組織内の複雑な人間関係や、言葉にならない「空気感」、そしてビジネスへの情熱までは読み取れません。

相手に共感し、泥臭く人間関係を調整しながら、共にKPIを追い求める。そんな「人間味」を磨き続けなければ、これからの時代、ITのプロフェッショナルとして生き残ることは難しいでしょう。

―あとがき―

これまでは「どれだけ時間をかけたか」が美徳とされてきましたが、これからは「何を生み出し、誰を幸せにしたか」という成果こそが、本当の対価になる。そんなフェアな世界がすぐそこまで来ています。

私たちが挑んでいるのは、単なる料金体系の変更ではなく、IT業界に長く蔓延っていた「目的のズレ」というバグのアップデートです。 もちろん、これまでの「常識」を手放すのは、作り手にとっても発注側にとっても勇気がいることです。しかし、その壁を越えた先には、きっと今よりもっとクリエイティブで、人間味あふれる仕事が待っています。

ノベルワークスは、変化を恐れず、お客様と共にその新しい景色を見に行きたい。 「作る」ことから解放された私たちが、次にどんな「驚き」を生み出していけるのか。これからの挑戦に、どうぞご期待ください!