
ノベルワークス

「月末になると、モニタリング票のまとめで半日つぶれる」
「1か月分のケア記録を、1件ずつ開いて読み返すのがつらい」
「結局、先月と同じ内容で書き写してしまう」
モニタリング票をまとめる時期に、こんなふうに感じた経験はないでしょうか。
介護現場でのモニタリング票の作成は、単に書類を埋める作業ではありません。「いつもより元気がなさそう」「少し食が細くなっているかも」と、日々の現場でスタッフが入居者様に向けている温かい眼差しや、“おもいやり”の気づきを形にする大切なプロセスです。
私たちがお届けしたいのは、記録まとめの手間を省くだけの効率化ではなく、現場が大切にしてきた配慮や見守りの心をテクノロジーで支える「おもいやりDX」です。
日々の記録に込められた、おもいやりのサインを丁寧にすくい上げる。その仕組みを、kintoneのAIエージェントに任せると、ボタンひとつで入居者ごとの1か月分のケア記録を読み、食事・体重・血圧の推移と職員のコメントから、モニタリング票の下書きと「気になる変化」の有無を用意してくれます。ただし、ケア記録が kintone に毎回記録されていること、そして下書きを職員が確かめることが前提です。
ベテランなら、記録をめくりながら「この方、ここ数週で食が細くなってきた」「体重も少しずつ落ちている」と気づけます。
でも、それは数字の並びと職員の言葉を重ねて読む目があってこそです。
この記事では、kintone の入居者管理で、ケア記録の要約とモニタリング票の下書きを AIエージェントに任せたところを、実際の画面と動画で紹介します。
この記事でわかること
モニタリング票の下書きのために、AIエージェントが kintone のケア記録と入居者の台帳から何を読むか
変わりない月と、食事と体重が減っていく月で、「気になる変化」が「なし」と「あり」に分かれる理由
入居者管理に書き込む前に、職員が下書きを確かめて承認する流れ
モニタリング票をまとめるには、入居者ごとにこんな手順が必要です。
ケア記録のアプリで、その入居者の今月分を探す
1件ずつ開いて、食事の量・体重・血圧を拾う
職員が残したコメントを読み返す
入居者管理で、病歴や服薬を確かめる
気になる変化があるかを判断する
モニタリング票の下書きを書く
入居者が何人もいれば、膨大な日報やバイタル記録を一件ずつ遡って確認するだけの時間を確保することは困難です。 その結果、入居者様の微細な変化を書類上で十分に言語化しきれず、 やむを得ず「変化なし(前月同様)」として記録をまとめざるを得ない葛藤が現場に生じています。
担当者がするのは、入居者管理の画面にある「記録とモニタリング票の要約」ボタンを押すことだけです。
担当者が、入居者管理の画面でボタンを押す
エージェントが動き出し、その月のケア記録を集める
推移を並べて「気になる変化」を判断し、下書きをつくって提案する
人が中身を確かめて、承認する
入居者管理のレコードに書き込まれる
ここからは、実際の画面で順に見ていきます。
※以下すべての画像はダミーデータです。
入居者管理の画面上部にある「記録とモニタリング票の要約」ボタンを押します。
エージェントは、どの画面から押されたかを見て、誰の記録をまとめるかを自分で決めます。

エージェントは、ケア記録のアプリから、対象の入居者の今月分を探します。
動画の中では、最初の検索で記録が1件も見つかりませんでした。
ここでエージェントは「記録がない」とは書かず、原因を探しにいきます。
該当する記録が0件でした。念のため、期間条件を外して氏名表記の揺れがないか確認します。
期間を外しても見つからないとわかると、エージェントは名前の間に入った空白の違いを疑いました。
探し方を変えて、10月分の記録5件を取り出しています。

集めた記録を日付順に並べ、主食の量、体重、血圧、職員のコメントがどう動いたかを見ます。
そのうえで「気になる変化」を「あり」か「なし」で判断し、モニタリング票の下書きをつくります。
ただし、このデモの設定では、エージェントはいきなり入居者管理を書き換えません。どの欄に何を書き込むかをまとめた提案を出して、承認待ちになります。
人が中身を見て「承認する」を押すと、はじめて書き込まれます。納得できなければ「却下する」もできます。

承認すると、入居者管理の「記録の要約」欄に、モニタリング票の下書きが入ります。
【期間】【本人の状態】【サービスの実施状況】【気になる点】【職員に確認してほしいこと】の見出しで整理され、「気になる変化」欄には「あり」か「なし」が入ります。
コメント欄には、いちばん大きな変化が1行で残ります。

同じエージェントを、入居者1人の画面からと、「今月のモニタリング」の一覧からの2通りで動かしてみました。
※動画と画面に出てくる会社名などは、サイボウズ社が提供する kintone のサンプルアプリのデータと、デモ用に作った架空のデータです。実在の企業・団体とは関係ありません。
レコード詳細画面からの手動実行なので、対象は小柳津哲郎氏1人です。
(…)一覧画面相当(…)と判断されるため、入居者管理の全員を対象に処理します。
どちらも、ボタンを押しただけです。
エージェントが10月の記録を読むと、次のように分かれました。
小柳津 哲郎さん | 福尾 典子さん(6人のうちの1人) | |
|---|---|---|
主食 | 10月の記録5件で、朝・昼が10割、夜が9割。5回とも同じ | 週を追うごとに減っている(朝8割→4割、昼9割→5割、夜8割→4割) |
体重 | 65kgのまま | 60kgから56kgへ、1か月で4kg減 |
血圧 | 5回とも137/78 | 上が132から156へ。140以上が3回続いている |
職員のコメント | 5回とも「変わりなくお過ごしです。」 | 「食が進まず、途中で箸が止まることが増えています。」が3回続いている |
判断 | 気になる変化「なし」。職員に確認してほしいことは「現在のケアを継続」 | 気になる変化「あり」 |
一覧から動かした6人のうち、ほかの5人は、食事・体重・血圧・コメントのどれもほぼ一定で「なし」でした。

6人分の書き込みが終わると、一覧の「気になる変化」の列で、「あり」は福尾さんの1行だけになりました。
月末にこの一覧を開けば、まず誰を見ればいいかがわかります。

結果だけでなく、判断の中身にも見どころがあります。
変わりない月でも、エージェントは「なし」とだけ書いて済ませていません。
何を見て「なし」としたかを書いています。
血圧上は137で140未満、上昇も見られません。体重減少もありません。
あとから読んだ人が「本当に何もなかったのか」を確かめられます。
翌月に変化が出たとき、比べる起点にもなります。
エージェントは、数字の推移だけで判断していません。職員のコメントも同じように並べて見ています。
小柳津さんについては、こう書いていました。
コメントも全件同一で「変わりなくお過ごしです。」のため心配なコメントの繰り返しには該当しません。
福尾さんでは逆に、「食が進まず、途中で箸が止まることが増えています。」が3回続いていることを拾い、食事量や体重の減りと合わせて「あり」の理由にしています。
コメント欄にも、いちばん大きな変化がこう残りました。
気になる変化:あり。10月は体重が60kgから56kgへ4kg減少し、血圧上が132から156mmHgへ上昇(140以上が3回連続)、食事量も朝昼夜とも一貫して減少しています。
福尾さんの件では、エージェントはケア記録だけでなく、入居者管理にある病歴や服薬の欄も見ていました。
病歴=高血圧症、服薬=アムロジピン5mg。これは血圧の悪化と整合します。
その結果、職員に確認してほしいことの中身が変わります。
小柳津さんでは「現在のケアを継続」とし、確認するのは、次回も同じ内容でよいかと、歩行練習以外のメニューを足すかどうかだけでした。
福尾さんでは、こう書いています。
食事量・体重・血圧の悪化が同時に進んでいるため、主治医への相談や受診の要否をご検討ください。あわせて食事形態や服薬(アムロジピン)の調整要否もご確認をお願いします。
「気になる」で終わらず、次に誰が何を確かめればいいかまで書いてあります。
下書きを受け取った職員が、すぐに動けます。
なお、これは記録をもとにした下書きで、医療的な判断ではありません。受診や服薬の調整を決めるのは、主治医や看護職などの専門職です。「気になる変化」を「あり」とする目安(血圧の値など)も、施設ごとに決めておくものです。
記録を読み返す時間が減る:ボタンを押せば、1人なら約34秒、6人まとめても約87秒で、モニタリング票の下書きが届きます。
小さな変化を見落としにくくなる:数字の推移と職員のコメントを重ねて読むので、このデモでは「少しずつ減っている」に気づけていました。
まず誰を見ればいいかがわかる:一覧の「気になる変化」の列で、「あり」の人がひと目でわかります。
モニタリング票を仕上げるのは職員:下書きは承認待ちで届くので、記録と見比べてから承認するか却下するかを決められます。
次のうち、当てはまるものはありますか。
食事・体重・血圧などのケア記録を、kintone に記録している
モニタリング票の書き方や、変化への気づき方が、職員によってばらつく
「最近、食が細くなった」といった変化に、ベテランの目と記憶で気づいている
職員のコメントや、入居者の病歴・服薬が、記録として残っている
2つ以上当てはまるなら、AIエージェントに任せられる余地があります。
このデモでは、承認されるまで書き換えません。エージェントは、どの欄に何を書き込むかをまとめた提案を出して、承認待ちになります。人が「承認する」を押すまで、入居者管理のレコードは書き換わりません。どのアプリに何を書けるか、承認を挟むかは、エージェントの設定で決めます。
動画では、最初の検索でケア記録が0件でした。エージェントは「記録がない」とは書かず、期間を外して探し直し、名前の間の空白の違いに気づいて、10月分の5件を取り出しています。
いいえ。動画の小柳津さんの件では、血圧が140未満で上昇もなく、体重の減りもないことを挙げたうえで「なし」としていました。何を見て「なし」としたかが残るので、翌月と比べる起点にもなります。
このエージェントが読んでいるのは、職員が毎日つけているケア記録と、入居者管理の台帳です。
「変わりなくお過ごしです。」の1行も、主食の割合も、毎回きちんと記録してあるからこそ、エージェントは推移を並べて変化に気づけます。
毎日の記録が、月に一度のモニタリングで、入居者の小さな変化を知らせる手がかりになります。
ケア記録のまとめのように、たくさんの記録から変化を拾い出す業務は、AIエージェントに任せやすい業務の1つです。
読み返されないまま積み上がっているケア記録こそ、AIエージェントに読ませてみる価値があります。
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同じ業務でも、会社によって進め方や判断のルールは異なります。
ノベルワークスは、kintoneの開発経験を活かし、それぞれの業務に合ったAIエージェントの活用を支援します。
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