
ノベルワークス

「希望休を1つ見落として、また組み直しになった」
「新人さんの夜勤には、慣れた人をつけないと」
「日曜は看護師さんが休みだから、日中が手薄になるな」
毎月のシフト表づくりで、こんなふうに悩んだ経験はないでしょうか。
介護現場のシフト調整は、単なる数字の組み合わせではありません。
「新人の不安を和らげたい」「無理な夜勤が続かないようにしたい」という、スタッフへの深い“おもいやり”や気配りが込められています。
私たちがお届けしたいのは、単に手間を減らすだけの効率化ではなく、現場がこれまで大切にしてきた配慮の心をテクノロジーで支える「おもいやりDX」です。
人が実践してきた思いやりのあるシフト調整を、kintoneのAIエージェントが忠実に再現。 ボタン操作ひとつで、全職員の希望休と夜勤条件を反映した1か月分のシフト素案を組み立てます。 どうしても希望に添えなかった条件がある場合も、対象の日付と理由を添えて書き残してくれます。
ただし、職員の希望や備考、名簿、入居者の人数が kintone に記録されていることが前提です。
ベテランなら「先月たくさん夜勤に入ってもらったから、今月は少し減らそう」と、頭の中で調整しながら組み立てられます。
でも、その調整のコツはベテランの頭の中にしかありません。
この記事では、kintone の勤務シフト希望アプリで、介護施設のシフト表づくりを AIエージェントに任せたところを、実際の画面と動画で紹介します。
この記事でわかること
シフトを組むために、AIエージェントが kintone の希望・名簿・入居者の記録をどう調べるか
ベテランと新人で、シフト案の気をつけどころが「夜勤の回数」と「組む相手」に分かれる理由
全員のレコードに書き込む前に、人が中身を見て承認する流れ
介護施設のシフト表を組むには、本来こんな手順が必要です。
職員一人ひとりの希望休と、夜勤に入れる回数を集める
入居者の人数から、毎晩何人の夜勤が要るかを決める
「毎週水曜」のような希望休を、来月の日付に置きかえる
全員分を、カレンダーの1日ずつに当てはめる
希望休や夜勤の上限が守れているかを数え直す
希望休は人によって「毎週水曜」「第1・第3日曜」とばらばら。夜勤に入れる人、月2回までの人、入れない人がいます。
これを全員分、カレンダーの1日ずつに当てはめていくのは大変です。
結局、希望休を1つ見落としただけで、組み直しになりがちです。
担当者がするのは、勤務シフト希望アプリの画面にある「シフト表の作成」ボタンを押すことだけです。
文章を打ち込む必要もありません。
担当者が、勤務シフト希望アプリでボタンを押す
エージェントが動き出し、希望・名簿・入居者の人数を調べる
1か月分のシフトを組み、自分で検算して、提案する
人が中身を確かめて、承認する
全員のレコードにシフト案と根拠が書き込まれる
ここからは、実際の画面で順に見ていきます。
※以下すべての画像はダミーデータです。
職員一人ひとりの希望(職種、夜勤に入れるか、希望の夜勤回数、希望休、前月の夜勤回数、備考)は、ふだんから勤務シフト希望アプリに入っています。
その画面の上にある「シフト表の作成」ボタンを押します。

エージェントは、来月分の全員の希望を読み込みます。
次に従業員名簿で、全員が在籍しているか、どの資格を持っているか、いつ入社したかを確かめます。
入居者管理アプリでは、いま入居している人数を数えて、毎晩何人の夜勤が要るかを決めます。
対象月2026-11のシフト希望は8人分、入居者管理は在籍中が6人(10人未満のため夜勤は毎晩1人)と確認できました。
夜勤の人数や月の勤務日数の上限は、このデモのために決めた施設の条件です。実際の人員配置の基準は、施設の種別や自治体の定めによって異なります。

エージェントは、「毎週水曜」のような希望休を11月の日付に置きかえ、1か月分のシフトを組みます。
組み終わったら、希望休の日に勤務が入っていないか、月21日を超えて働く人がいないか、夜勤の回数が上限を超えていないか、新人が1人で夜勤に入っていないかを数え直します。
それでも、このデモの設定では、エージェントはいきなり全員のレコードを書き換えません。
何を確かめたか、誰の欄に何を書き込むかをまとめた提案を出して、承認待ちになります。
人が中身を見て「承認する」を押すと、はじめて書き込まれます。納得できなければ「却下する」もできます。

承認すると、8人全員のレコードに「シフト案」と「シフトの根拠」が書き込まれます。
シフト案には、夜勤・日勤・休み・明けの日付と、勤務日数が並びます。
シフトの根拠には、その人の条件をどこまで守れたか、全体で守れなかった条件、使った記録が残ります。

同じエージェントを2回動かしてみました。
1回目はベテランの鈴木さんのレコードから、2回目は職員の一覧から動かし、入職6か月の佐藤さんの結果を見ています。
どちらも、8人全員のシフトを組んでいます。
※動画と画面に出てくる会社名などは、デモ用に作った架空のデータです。実在の企業・団体とは関係ありません。
夜勤可否:可 希望夜勤回数:8 希望休:毎週水曜 前月夜勤回数:8
夜勤可否:月2回まで 希望夜勤回数:2 希望休:毎週土曜 備考:入職6か月。夜勤は先輩と組みたい
どちらも、ボタンを押しただけです。
2人のシフト案は、次のように組まれました。
鈴木さん | 佐藤さん | |
|---|---|---|
希望休 | 水曜4日は、すべて休み | 土曜4日は、すべて休み |
夜勤 | 6回。前月に8回入っていたことをふまえて、回数を調整した | 上限どおり2回。11月5日は吉林さん、11月12日は鈴木さんと、どちらも介護福祉士の先輩と組む |
勤務日数 | 15日(夜勤は2日分として数える) | 9日。最初に組んだ案では勤務が1日だけだったのを、エージェントが自分で見直した |
本人の「シフトの根拠」 | 希望に届かなかったことが書かれている | 備考の「夜勤は先輩と組みたい」にどう応えたかが書かれている |
結果 | 希望休の水曜はすべて休み。夜勤は希望の8回に対し6回 | 夜勤2回は、どちらも先輩と2人 |
ベテランの鈴木さんは、夜勤に入れる人です。だから「何回入ってもらうか」が調整の中心になりました。
新人の佐藤さんは、回数は月2回までと決まっています。だから「誰と組むか」が中心になりました。
同じエージェントでも、その人の条件によって、気をつけるところが変わっています。

結果だけでなく、エージェントの考え方にも見どころがあります。
「佐藤さんは新人なので気をつけて」と、人が伝えたわけではありません。
エージェントは従業員名簿の入社日から入職1年未満だと気づき、本人の備考とも照らし合わせていました。
佐藤幸子さんは入社日2026-05-01のため実行日(2026-10-30)時点で入職1年未満(約6か月)です。備考にも「入職6か月。夜勤は先輩と組みたい」とあり、一致しています。
そのうえで、佐藤さんの夜勤の日には介護福祉士の先輩がもう1人入るように組み、シフト案に相手の名前まで書いています。
夜勤(2回):11月5日(木)(吉林 正義と2人)、11月12日(木)(鈴木 達夫と2人)
2本とも、エージェントは組んだシフトを数え直し、希望休や勤務日数の上限が守られていることを確かめています。
鈴木さんのときは、そのまま提案に進みました。
佐藤さんのときは、数え直しで問題が見つからなかったのに、エージェントは手を止めました。
ただし佐藤幸子さん(入職1年未満)の勤務日数が1日のみという偏りがあります。
決まりは守れていても、新人の勤務が月に1日だけでは、現場では通りにくいシフトです。
エージェントは「日勤が1日のみという状態も公平性の観点から見直す必要がある」として組み直し、佐藤さんの勤務を9日にしてから提案を出していました。

鈴木さんの「シフトの根拠」には、希望が通らなかったことがそのまま書かれていました。
・この人の条件:希望夜勤回数8回に対し6回(希望に届かず)。 希望休「毎週水曜」4日、すべて休みで確保(達成)。
提案のまとめには、なぜそうしたかも書いています。
希望夜勤回数は前月回数の多寡で調整した結果、鈴木達夫(前月8回)が6回、佐藤幸子・山本健太は上限どおり、他は希望どおりか僅差でした。
佐藤さんのときは、松田さんの夜勤が希望の8回に届かず6回になりました。こちらは「全体で守れなかった条件」として、全員の「シフトの根拠」に載っています。
どちらのやり方でも、希望に届かなかった人がいることは、レコードを開けばわかります。
この施設の看護師は西谷さん1人で、希望休は毎週日曜です。
2本とも、日勤に看護師がいない日が9日できました。
エージェントはこれを隠さず、日付を並べて全員の「シフトの根拠」に書いています。
全体で守れなかった条件:
看護師不在の日勤:11月1日(日)、11月4日(水)、11月6日(金)、11月8日(日)、11月13日(金)、11月15日(日)、11月22日(日)、11月27日(金)、11月29日(日)(9日)
シフトの組み方を工夫するだけでは、どうにもならない不足です。
看護師を増やすのか、その日だけ応援を頼むのか。考えるきっかけが、日付つきで手元に届きます。

シフトを組む手間が減る:ボタンを押せば、8人分のシフト案が約52秒で届きます。組み直しまでした動画2でも約5分でした。
守る条件を見落としにくくなる:このデモでは、希望休、夜勤の上限、新人の夜勤は先輩と組むことを、組んだあとに数え直して確かめます。
足りないものが見える:看護師がいない日や、希望に届かなかった人が、日付や回数つきで残ります。
シフトを確定するのはシフト担当者:8人分の案は承認待ちで届くので、全員のレコードに入る前に、承認するか却下するかを決められます。
次のうち、当てはまるものはありますか。
職員の希望休や夜勤の希望を、kintone に記録している
シフトの組み方が、担当者によってばらつく
前月の夜勤回数や新人の事情を、記憶に頼って調整している
職員名簿や入居者の人数が、記録として残っている
2つ以上当てはまるなら、AIエージェントに任せられる余地があります。
承認されるまで書き換えません。エージェントは、誰の欄に何を書き込むかをまとめた提案を出して、承認待ちになります。人が「承認する」を押すまで、8人のレコードは書き換わりません。どのアプリに何を書けるか、承認を挟むかは、エージェントの設定で決めます。
エージェントは「毎週水曜」「毎週土曜」のような希望休を、11月の日付に置きかえてから組んでいます。動画では、鈴木さんの水曜4日、佐藤さんの土曜4日が、すべて休みになっていました。
守れなかった条件を、日付や回数つきで書き残します。動画では、看護師がいない日勤が9日でき、その日付と、夜勤が希望に届かなかった人が、全員の「シフトの根拠」に載っていました。
このエージェントが使っているのは、勤務シフト希望、従業員名簿、入居者管理と、どれもすでに kintone にあった記録です。
希望休や備考に書かれた一言が、そのままシフトを組む条件になります。
「夜勤は先輩と組みたい」のような一言も、書いておけばシフトに生きてきます。
シフト表のように、たくさんの条件を同時に満たす答えを探す業務は、AIエージェントに任せやすい業務の1つです。
そして、守れなかった条件まで書いてくれるので、「どこを人が手当てすればいいか」もわかります。
職員の希望や一言を kintone に書き残しておくことが、来月のシフトづくりを軽くする第一歩になります。
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ノベルワークスは、kintoneの開発経験を活かし、それぞれの業務に合ったAIエージェントの活用を支援します。
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